ファッションロス(衣料品廃棄)はCO2排出量の増加にもつながり、ファッション業界にとって解決すべき重要課題の一つです。私たちは衣料品在庫の焼却処分ゼロを目標に掲げ、「燃やさない、捨てない」ための様々な取り組みを進めています。AIを活用した適量生産やフリマサービスによるリユースの新しいかたちなど、サーキュラーエコノミーの実現を目指していきます。
循環型ビジネスでファッションロスを低減
「適時・適価・適量」の方針に基づき、緻密な仕入れ計画と在庫管理によって需給バランスを向上させることでファッションロス低減を促進しています。2023年度は当社グループのリユース事業を通じた再販売や社内スキームの構築を通じて、サンプル品や規格外商品を含む、ビジネスの過程で発生した衣料品在庫の約8割を当社内で再活用しました。店舗販売が難しい商品に関しては、「A GARAGE」という、従業員を対象に再販売するプロジェクトをスタートさせ、福利厚生の充実にも寄与しています。このように、新たな活用方法を模索しながら、既存のビジネスの枠にとらわれないアクションを心掛けることで循環型ビジネスを加速させていきます。
新規事業を通じた在庫の再活用
「探す・見つかる・体験する」をブランドコンセプトとし、アパレルサーキュラーエコノミーをお客さまとともに作り上げていくことを目的としたブランド。販売終了した商品をお求めやすい価格で提供するだけでなく、アップサイクルワークショップや衣服のお直しサービスなども行っています。誰もがサーキュラーファッションを楽しめるよう、“お客さま参加型”という新たな業態で展開しています。
当社は2023年10月にファッションブランド企業としては初のフリマサービスであるドットシーをリリースしました。ドットシーは、アダストリアグループのスタッフが出品者となり、アンドエスティ会員さまが、お気に入りスタッフから愛用品を直接購入できるプラットフォームです。会員約1,750万人とショップ・ブランドスタッフ4,000人以上との結びつきを活かし、会員さまに推しのファッションをサステナブルに楽しめる顧客体験をご提供しています。スタッフが持つ衣料品の適切なリユースと会員さまのニーズをマッチさせ、アダストリアならではの個人同士のつながりによる信頼感のあるフリマサービスを通じて、ファッションを楽しみながら気軽にリユースに参加できるプラットフォームです。
衣料品回収活動「Play Cycle!」
お客さまの不要になった衣類を回収し、リユース・リサイクルする環境活動「Play Cycle!」を2016年から継続しています。回収した衣類は、協業先を通じて再生ポリエステルや再生ダウンといった衣類の原料にリサイクルされるほか、OFF STOREでリユース販売されています。2024年、常設回収店舗数は約190店舗に増加し、回収した衣類は累計で129tに達しました。その他、出店先と協働したエコイベントの開催や、近隣校でファッションロスに関する講演会を実施するなど、「Play Cycle!」を通じて地域との関わりを大切にしています。
Play Cycle!
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Play Cycle!を通じた服育活動
出店先と協働したエコイベントの開催や、近隣校で ファッションロスに関す る講演会を実施するな ど「Play Cycle!」を 通じて地域との関わり を大切にしています。