ファッションやライフスタイルには、その人が大切にしている「Play fashion!」があらわれるもの。今回は、ランニングコーチの森川千明さんにインタビュー!陸上競技選手として活躍し、1500mでは日本歴代9位という記録を持つ森川さん。2018年に選手を引退してからも、フルマラソンへの参加やランニングイベントでコーチを務めるなど、さまざまな活動を続けています。「走ることが大好き」と話す彼女の「Play fashion!」を探ります。
ランナーとして、
駆け抜けてきた私の人生。
現在はランニングコーチとして、企業やイベントなどさまざまな場所でランニングの楽しさを伝える活動をしていますが、2018年までは陸上競技の現役選手として、主に長距離を走っていました。陸上と出会ったのは中学校の部活。小学生の頃はバスケッ子だったのですが、昔からマラソンが好きだったこともあり、ランニングの世界に興味を持ったんです。走ることはとても気持ちが良く、練習するほど記録も伸びたこともあって、少しずつのめりこんでいきました。高校卒業後は実業団に所属し、1500mでは日本歴代9位という記録ものこせましたが、思うように走れない時期や、不調が続く時期も幾度となくありました。それでも何とか乗り越えて続けられたのは、負けず嫌いな性格が影響していたのかもしれませんね。やるからには記録を出したい!勝ちたい!と意気込みながらトレーニングや大会に励んでいました。
ランニングを、
身近なエンターテイメントに。
ランニングって、すごく爽快感があるし身体もスッキリするスポーツなんですが、他の種目に比べるとシンプルで、一人でやる競技だと思われがち。でも、ランニングと「何か」を掛け合わせれば、もっとみんなで楽しめるスポーツになると思うんですよね。例えば、先日私がアドバイザーとして参加したアダストリアのイベント「WELLNESS DAY」なら、「ランニング」と「ファッション」。みなさん、もとからフレンドリーな雰囲気なんですが、オリジナルデザインのユニフォームを着ることでより一体感が出て、お互いの距離が縮まっているように感じました。他にも、最近はスイーツやペインティングとランニング組み合わせたイベントなども増えていますよね。私も参加したことがありますが、すっごく楽しくて!あんな風に、走ることをエンターテイメントとして楽しむ機会がもっと増えればいいなと感じています。
自由に走る自分が、
いちばん好き!
私は、スポーツウェアを着ているときの自分がいちばん好き。体型にフィットするから見た目の印象がクールになるし、気持ちも引き締まるし、カッコイイ自分になれる気がするんです。大手スポーツブランドのものだけでなく、「niko and …」のようなアパレルブランドが出しているスポーツウェアを取り入れたり、あえてファストファッション系のトレンドアイテムを選んだりすることもあります。その方が組み合わせの幅が広がり、いろんなスタイリングが楽しめるんですよね。丈が少し短めのトップスを選んで全体をバランス良く見せたり、季節をイメージしたデザインを取り入れたり、トップスに明るいカラーを選んだらパンツは黒で締めたり、アクセサリーをつけたり……プライベートでは着ないデザインやカラーにも挑戦しやすいからこそ、いちばん自由に自分を表現できるんです。スポーツを楽しんでいる時間は、私の「Play fashion!」ですね。
「自分の弱さを受け入れる」。
そんな強さを持ってみてほしい。
実は私、一時期は走ることが大嫌いになっていたんです。記録が伸びないのを自分のせいにしたり、ときには周囲の人のせいにしたり……かなり追い詰められていました。それでも、今また「走ることが大好き」と言えるようになったのは、「自分の弱さを認めたこと」が大きかったと思います。自分の弱い部分なんて見たくないし、何とか克服しようともがいたりしますよね。でも、そうすると余計に焦って、さらに悪い方向に進んでしまうことも。そんな状況から脱却するには、まず自分が自分の弱さを受け入れてあげることが大切だと思うんです。逃げちゃダメ、サボっちゃダメだなんて決めつけず、疲れたときや辛いときは思い切って休んじゃえばいい。その方が冷静に自分を見つめ直せるし、新しい自分や可能性が見えてくるはず。今、何かに悩んでいる人や弱気になっている人は、一旦全部忘れて、サボっちゃってもいいんじゃないかな。自分の弱さを受け入れる勇気が持てれば、きっともっと強くなれると思います。
森川 千明
(もりかわ ちあき)
1987年9月22日生まれ。三条東高校卒業。陸上競技選手としてスターツ、ユニクロに所属。1500mでは日本歴代9位となる4分12秒75を記録。2018年に選手を引退。現在はランニングコーチやランニング関連イベントのゲストランナーとして活躍する他、「月間ランナーズ」2019年の表紙モデルも務める。2018函館マラソンでは優勝(大会新記録)、東京マラソン2019では準エリートの部で3位を記録するなど、幅広いフィールドで活動中。
Instagram:@morikawa.chiaki